Cardiac catheterization.

Hemodynamic evaluation of both infected and uninfected tg
mice was performed while animals under anesthesia with Ketamine (100 mg/kg) and
Xylazine (10 mg/kg), mice were intubated and placed supine position on a ventilator
followed by the right carotid artery and external jugular vein exposure. A 1.4F
conductance catheter (Millar Instruments, Inc.) was passed retrogradely through the right
carotid artery into the left ventricle (LV). To minimize the effect of autonomic nerve on
hemodynamics parameters, vagus nerves were cut before baseline pressure-volume loop
(PV loop) recording. To examine LV systolic function and chamber stiffness, PV loops
were recorded for the sequence of beats during the transient decrease in preload through
the occlusion of the inferior vena cava running beside the right kidney. Load-independent
LV contractility, Emax, was calculated as the slope of the linear end-systolic pressurevolume
relation (ESPVR). LV chamber stiffness was assessed with the slope of the linear
regression analysis of the end-diastolic pressure-volume relation (EDPVR) The effective
arterial elastance (Ea) was determined as the ratio of end-systolic pressure to stroke
volume (S4). The ratio of Ea to ventricular elastance (Ea/Emax) represents
ventriculoarterial coupling that is known to reflect the mechanoenergetic performance of
the heart. Measured time-varying conductance (relative volume unit) was converted to
time-varying volume (μl) based on actual LV volume calculated from biplane left
vetriculography with Simpson’s rule method as described previously (S5). The time
constant of left ventricular pressure decay, Tau, was evaluated according to the methods
of Weiss et al. (S6). All analysis was performed using IOX1.8.5 software (EMKA
Technologies).

ゼミ録

今回は、PrPにGFPくっつけた融合蛋白の論文ニ報。(両方同じヒト)
 

GFP-tagged prion protein is correctly localized and functionally active in the brains of transgenic mice.

Barmada S, Piccardo P, Yamaguchi K, Ghetti B, Harris DA.
Neurobiol Dis. 2004 Aug;16(3):527-37.
ポイント
GFPをC端にくっつけたPrP-EGFPの生体内動態。
PrP-EGFPと内因性PrPをヘテロに発現するトランスジェニックマウスを作ったよ!
で、いろいろ調べた結果、PrP-EGFPはPrPと似たような動態を示してるみたいだっていうこと。
穴:プルキンエ細胞へのPrPの局在が全くなくなっとる。
  しかもそれをシグナルで説明しようとしよる。そりゃいかんばい。
 

Visualization of prion infection in transgenic mice expressing green fluorescent protein-tagged prion protein.

Barmada SJ, Harris DA.
J Neurosci. 2005 Jun 15;25(24):5824-32.
ポイント
GFPをC端にくっつけたPrP-EGFPの動態。

  • PrP-EGFPのみ発現してるマウスはプリオン病にかからない
  • PrP-EGFPと内因性PrPヘテロは疾病の潜伏期が伸びる

免疫共沈の結果からしても、PrP-EGFPはPrPScと結合はできるけど構造転換を起こさないような性質になっている。
PrPCとScの結合にはC端のドメインが重要なので、C端側にデッカイ蛋白がついてるのにくっつくのはけっこう意外。
 
で、C-Scの結合を利用してScの局在を知ることができる。
Scを特定する免疫染色は、固定の条件がシビアなために細胞内小器官が壊れちゃって、生体のを反映してるとも限らない。
GFPの発光を検出してみると、驚いたことにゴルジマーカーであるGiantinとのコローカライズが確認された。
→Scがゴルジにたまっている…?サイトゾルからレトロトランスポートされたと考えるのが自然かな?
穴:GFPの光は酸性下では弱くなる→Scが局在すると考えられてる酸性エンドソームはどうかな?
 :細胞内に何らかのクエンチャーの存在が無視できない。

ゼミ録

Scrapie protein degradation by cysteine proteases in CD11c+ dendritic cells and GT1-1 neuronal cells.

Luhr KM, Nordstrom EK, Low P, Ljunggren HG, Taraboulos A, Kristensson K.
J Virol. 2004 May;78(9):4776-82.

ポイント

DCはGT1-1を食うからScが減るみたいだ。
細胞内のScがエライ綺麗に染まっている。
ScN2aではprotease inhibitor E-64dを入れるとなぜかScが減る。
 

Sensitive detection of prion protein in human urine.

Narang HK, Dagdanova A, Xie Z, Yang Q, Chen SG.
Exp Biol Med (Maywood). 2005 May;230(5):343-9.

ポイント

筆者のNarangはウイルス説を信じてるちょっと変わったヒト
尿からPrPを検出する仕事には暗い過去がいろいろあるみたい。
2001年に上手くいったと思われたのは、明らかに非特異だった。
その後の長崎大学の某女子の調査でも、PK resの妙な非特異ぽいバンドが出た。
バクテリアのOuter membrane proteinだろう。
調査メンバーのChenさんはCJDのサンプルなんてすぐに手に入れれるだろうに、今回は調査しなかったのは謎だ。

プリオン仮説

ヒトの伝達性海綿状脳症(TSE)の存在は1920年あたりから報告されていましたが、原因物質などに関しては分かっていませんでした。それが、1960年あたりから伝達実験の成功や、羊のスクレイピーとの類似の指摘がなされました。
そして、プルシナーが「プリオン仮説」を提唱したのは1982年です。彼はハムスターの脳乳剤をいろんな方法で精製しているうちに、感染性に非常に富むにも関わらず核酸をほとんど含まない画分の分離に成功しました。この画分は、主として蛋白質から成っていたため、「感染性のある蛋白質粒子」すなわちプリオンの存在が提唱されたのです。
 
当然主張を始めたときは批判の矢面に立たされたわけですが、多くの研究者が追試や更なる研究を重ねるうちに、プリオン仮説はTSEにおいて、最も説得力のある仮説となりました。
 

プリオン仮説が支持される理由

ウイルスなどの遺伝情報はDNAやRNAなどがコードしており、それを受け継いでいくことで自己の情報を次代に伝えます。TSE病原体からは核酸が全く、もしくはほとんど見つかりません。

  • 物理化学的処理に対する抵抗性

ウイルスや細菌なら死滅するシビアな状況に晒しても、なかなか感染性がなくなりません。
 

プリオン仮説では説明できない謎

  • 「株」の存在

プリオンには「株」が存在します。毒性(潜伏期間とか)の差やウエスタンブロッティング(WB)時のバンドパターンの違いなどで株のタイピングが可能です。
プリオンには遺伝物質が存在しないので、性状が安定して受け継がれていくことは納得しがたいのです。
同じPrP遺伝子から生まれたPrPがプリオンの構成要素となるなら、その性状が生物学的に異なることは説明が難しいです。
3次元構造や糖鎖の関与が疑われていますが、プリオン仮説の不可避の命題というやつですね。
  

プリオンとは

蛋白性の感染因子(proteinaceous infectious particle)の略。
最初はpro-inと表現されましたが、語呂の良さからprionと呼ばれるようになりました。
 
プリオン」とは、その言葉通り「感染性を有する蛋白質因子」という概念的な意味で、まだその存在が完全に証明されたわけではない、ということを念頭に置いておく必要があります。言葉の意味するレベルとしては、「細菌」や「ウイルス」と同じようなものです。
 
いわゆるプリオン蛋白質(PrP)は体内に確実に存在している蛋白質であり、プリオンの構成物質の可能性が最も高いと考えられています。
プリオンの正しい理解は、プリオンプリオン蛋白質は持っている意味が違うことを認識することから始めましょう。ここを誤解している人は多いので。